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堺市博物館「大寺さん-信仰のかたちをたどる-」鑑賞記

堺市博物館
 特別展 大寺さん-信仰のかたちをたどる-
(9月13日~10月23日)

 開口神社(通称大寺さん)に所蔵される土佐光起筆大寺縁起(重要文化財)の修理完成と、同館所蔵の大寺縁起下絵が府指定文化財となったことを記念し、開口神社と、かつてその境内に一体としてあった念仏寺(大寺)の歴史を紹介する。大寺縁起については、修理によって得られた知見を提示するとともに、大坂夏の陣後の開口神社復興の象徴として制作されたこと、江戸時代を通じて近衛家を取り次ぎに行われた定期的な天覧のようすなど、縁起絵巻をとりまく環境を浮かび上がらせる。境内薬師社(旧・端森薬師堂)安置の薬師如来坐像は、手先・薬壺は後補ながら法界定印を結んで薬壺を執る特殊な図像で、10世紀後半の作例。神仏分離を乗り越えて、境内社として維持されていることも貴重。図録あり(62ページ、700円)。大寺縁起の全紙を掲載しており有益。
 鑑賞後、開口神社にも参拝して、境内のようすをうかがう。社前にどーんとそびえる高層マンション。戦時中に空襲で焼失した三重塔に重ねて偲ぶ。脇の商店街もぶらつき、ギャラリーいろはにを覗く。床下に防空壕が残っており、見学して帰る。
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大河内智之

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「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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