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和歌山大学紀州経済史文化史研究所「道成寺の縁起 伝承と実像」鑑賞記

和歌山大学紀州経済史文化史研究所
 特別展 道成寺の縁起 伝承と実像
(11月8日~12月16日)

 和歌山大学が実施している道成寺の古文書・典籍調査の成果に基づき、道成寺縁起と芸能における道成寺物の広がりと、もう一つの道成寺(建立)縁起である髪長姫(宮子姫)の縁起の成立と展開、そして江戸時代の出開帳の諸相を明らかにして、新たな道成寺史叙述を試みる。文武天皇・紀道明・九海士権現像、紀州道成寺御建立略縁起、道成寺宮子姫伝記、紀道大明神縁起と、近世に整備された建立縁起の聖なる道具立てを示すとともに、その対外的な披露としての出開帳において提示された聖遺物としての「安珍の扇子」「清姫の打敷」「清姫蛇身の角」、そして掛幅形式の道成寺縁起絵(複製)を示すことで、まさにこれら聖俗の接点となる資料群こそが「縁起」であることを実感する。大学博物館は、とんがっていて、刺激的で、学ぶところが多い。図録あり(42ページ、無料)。山路興造「三つの道成寺縁起」など論考や、一部縁起類の全紙が図版収載され有益。

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大河内智之

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「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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