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大阪市立美術館「木×仏像」、杏雨書屋「杏雨書屋の仏典」鑑賞記

4月16日
大阪市立美術館
 特別展 木×仏像-飛鳥仏から円空仏へ 日本の木彫仏1000年-
(4月8日~6月4日)

 主に関西地方の木彫仏を集め(ほか東博・東藝大美のコレクションも)、樹種や技法、仕上げの違い、木への聖性のまなざしに目配りしながら、概ね年代順に並べて様式の変遷を提示する。大美収集の館蔵品・寄託品もフル活用。飛鳥~平安時代前期の作例を集めた第1室では、唐招提寺伝獅子吼菩薩立像(8c)、東大寺弥勒仏坐像(8~9c)と並び、奈良・宮古薬師堂薬師如来坐像(9c)が寺外初公開。ありがたく像の周囲をぐるぐるまわりながら、正側背をじっくり鑑賞し、その圧倒的な造形を堪能する。解説では印相や伝来環境から唐招提寺との関係性を提示しており、重要な指摘。ほか、長圓寺十一面観音菩薩立像(9c)、三津寺地蔵菩薩立像(10c)、孝恩寺虚空蔵菩薩立像(10c)、河合寺二天立像(11~12c)、東光院釈迦如来坐像(11~12c、元清凉寺釈迦如来立像光背化仏)、専修寺阿弥陀如来坐像(12~13c)、四天王寺十一面観音立像(13c)、大日如来坐像(14c、和歌山・明王院伝来)など、大阪府下の重要作例を重点的に鑑賞。図録あり(172ページ、2000円)。

4月17日
杏雨書屋
 特別展示会 杏雨書屋の仏典
(4月17日~4月22日)

 武田薬品五代社主武田長兵衞設立の杏雨書屋のコレクション展。重要な仏典をセレクトして公開。磧砂版大蔵経(南宋時代刊。朝鮮慶尚道天徳寺藏本を対馬の宗貞守・成職が入手し伊津八幡宮奉納)は、経典と籤(検索用下げ札)、幅子、経箱をともに展示。京大総長羽田亨旧蔵敦煌・トルファン関係資料からは、正始元年(504)大涅槃義記、貞明6年(920)仏説仏名経、阿弥陀如来や菩薩半跏像の印仏が捺された印沙仏など。平安時代中期写本の遍照発揮性霊集巻六は内藤湖南旧蔵。ほか元徳3年(1331)書写の聖徳太子伝暦、保元元年(1156)薬種抄などなど50点がずらり。図録あり(52ページ、無料)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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