「そのなかにおいて寿昌寺の如意輪観音像は、康永三年の記年銘作品であること、湛康門流と考えられる仏師幸心の名を記すことにより、重要な位置を占めている。また、熊野信仰や天台の説話と結びつき、海の民、松浦党志佐氏の海洋信仰の対象となっていたことを知ることができた。印象的な対外交流の陰にかくれ、あまり顧みられることのなかった当地の国内文化の側面をみせることは意義深い。」(竹下2008、39頁)
竹下正博「肥前松浦寿昌寺の如意輪観音像」(『MUSEUM』614、2008・6)
ありがとうございました。仏像を核に地域の歴史と文化を紐解いていく作業、共感しながら拝読しました。幸心作の寿昌寺如意輪観音像と、湛勝作の妙音寺観音菩薩像の面相部のあまりの類似に驚きながら、それでも作者が異なることに、様式比較の難しさを痛感します。
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