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奈良教育大学教育資料館「海を渡った文化」、東大寺ミュージアム「東大寺大仏縁起絵巻特別公開」、奈良博「源信」鑑賞記

8月22日、仕事の山に目をつぶり、午後から代休取って職場離脱。この日までの展示、この日からの展示を巡る。

奈良教育大学教育資料館
 展示企画 海を渡った文化-中国から日本へ-
(8月18日~8月22日)

同大学大学院「地域と伝統文化」教育プログラムの「伝統文化発信法Ⅱ」講義の成果展。東吉野村龍泉寺阿弥陀如来坐像は針葉樹の一材から頭体及び脚部、両椀部を含んで一材より彫出する像高50.5㎝の像で10世紀と評価。同寺には平安時代前期の如来坐像(県指定)あり。ほか、唐時代の銅製鍍金の金剛力士立像(個人蔵)、東大寺執金剛神縁起絵巻(同大図書館蔵)など。最新の機器を活用した研究成果として、芳山二尊石仏南面像の3Dスキャン画像と唐招提寺伝薬師如来立像の対比や、郡山城石垣より出土した両面石仏(片面は地蔵十王像、もう片面は冥王像)の3Dプリンターによる石膏製出力作品も展示。図録あり(43ページ)。

東大寺ミュージアム
 東大寺大仏縁起絵巻(重文)特別公開
(上巻8月1日~8月20日 中巻8月22日~9月10日 下巻9月11日~9月30日)

 天文5年(1536)、東大寺僧祐全の勧進、後奈良天皇(上巻)・青蓮院宮尊鎮法親王(中巻)・西室公順(下巻)の詞書、絵は南都絵所のうち芝座の琳賢(及び芝助座藤勝)の手になる東大寺大仏縁起の、修理完成後初披露。うっかり上巻を見逃し残念(そばまで行ってたのに…)。中巻は巻頭から巻末まで全巻公開。明快で凜々しい顔貌表現や、彩色を主体とした仏菩薩の手慣れた描写など、室町時代南都絵所絵師の特徴を確認。図録なし。絵巻を載せた絵ハガキ配布。

奈良国立博物館
特別展 源信 地獄・極楽への道
(7月15日~9月3日)

 3度目。展示替えされた作品を鑑賞。西新館第2室、縦長の部屋の一番奥、西面(!)するケースに、有志八幡講阿弥陀聖衆来迎図(国宝)を配置。象徴的な空間に象徴的な作品が嵌まって、展示の完成。振り返れば極楽浄土(當麻曼荼羅)。鑑賞ならぬ観想の場が構築され、極楽往生間違いなし。図録あり(328ページ、2300円)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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