11月30日、担当特別展の展示替え期間ながら、順調に作業を進めて奇跡の中休みを確保して、出雲へと向かう。
島根県立古代出雲歴史博物館
特別展 島根の仏像-平安時代のほとけ・人・祈り-
(10月20日~12月4日) 島根県内に伝来する特色ある平安時代彫像を集約して公開する。清水寺十一面観音立像(9c)、萬福寺(大寺薬師)薬師如来坐像・四天王立像、佛谷寺薬師如来坐像・菩薩立像、禅定寺聖観音立像・阿弥陀三尊像などの9~10世紀彫像を極力地域史の中に位置づけつつ、曖昧な「出雲様式」の枠組みに押し込めずに関連諸像との比較の中で特徴を抽出する態度を徹底。新資料として、雲南市長安寺の引き締まった体躯の十一面観音坐像と、古様な髻と華麗な冠繒(右手分は後補)が特徴の菩薩坐像、出雲市日藏寺の像の大半を一木より木取りする十一面観音立像、華麗な宝冠を体幹部と同木から彫出する大日如来坐像など、近年の着実な調査成果も提示。金剛寺馬頭観音坐像、華蔵寺薬師如来坐像など平安時代後期彫像も多数。ほか神像では、高い髻と襟を立てた衣の萬福寺老僧神坐像(10~11c)と拱手した法体の櫛代賀姫神社僧形神坐像がともに法量も大きく重要な作例。図録あり(190ページ、1944円)。側面や背面の図版も極力掲載していて重要な研究資料となるもの。
帰りに安来清水寺に立ち寄ってご参拝。
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