10月22日、秋めく高野山で展覧会鑑賞。
高野山霊宝館
企画展 “香り”の荘厳
(10月13日~1月14日) 高野山に伝来する名品・稀品で、仏と儀礼の場を荘厳する“香り”を可視化した意欲的な展示。香炉が描かれる蓮華三昧院阿弥陀三尊像(国宝、前期)、壇木を用いた諸尊仏龕(国宝)、普門院釈迦如来及び諸尊像(重文)、竜光院蓮華形柄香炉(重文)などの名品から、天文12年銘のある香木沈香、寛文4年銘のある赤栴檀木片、桃園天皇遺品の香盆并香具といった稀品が並ぶ。不断経用の大きな香木をそびえ立てた青磁大香炉は、元文元年(1736)の寄進名があることから制作時期もそのころとするが、中国・元時代の作品のよう。本館紫雲殿では、正智院釈迦三尊十六羅漢像は、大画面の中央に釈迦三尊像、周囲に16の区画を設けて十六羅漢を描くもので、明~清時代とされるが、鎌倉時代前期ごろの類品の少ない新資料。高麗仏画では至正10年(1350)銘の五坊寂静院弥勒下生変相図、近世絵画では伝曽我二直庵筆鶏図屏風、海北友松筆周茂叔愛蓮図、近代絵画では親王院岩田正巳筆高野草創図「大師・明神」など見どころいっぱい。香りの体験として、五香(白檀・沈香・丁字・鬱金・龍脳)の嗅ぎ比べもできる。白檀や丁字のすかっとした香りに比べ、龍脳の湿ったような香りにくらくらする。図録なし。
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