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茨木市立文化財資料館「総持寺」、高槻市立今城塚古代歴史館・高槻市立しろあと歴史館 「藤原鎌足と阿武山古墳」鑑賞記

11月10日、北摂の地域博物館を巡る。

茨木市立文化財資料館
 テーマ展 総持寺
(10月6日~12月3日)

 市制施行70周年と西国三十三所草創1300年の記念展。総持寺の仁和2年(886)の創建期から近世の復興まで歴史を、考古・歴史・美術・民俗・建築の総合的な視点で紹介。西国霊場の札所寺院(第二十二番)にふさわしく近世の縁起絵巻が複数伝わる。展示は従来から知られていた海北友雪筆の一巻と、近年新たに見いだされた享保12年(1727)奥書を持つ豪華な一巻。平安時代後期の等身の二天立像は作風のやや異なる一対。仏画は画中の上部に金泥経文を配して八臂弁才天立像と童子を配した弁才天十五童子像が古様で、中世絵巻にも通ずる山水表現。鎌倉~南北朝時代か。地域の博物館による地域の拠点寺院の丁寧な紹介で、施設と専門職員の役割をしっかり果たす内容。図録あり(30ページ、300円)。

高槻市立今城塚古代歴史館・高槻市立しろあと歴史館
 合同特別展 藤原鎌足と阿武山古墳
(10月6日~12月2日)

 高槻市内、阿武山古墳の被葬者である藤原鎌足をクローズアップして、二つの博物館で紹介。今城塚会場は「第1部 藤原鎌足の足跡をたどる」。想像以上の飛鳥時代の宮都・寺院の展開を総括する内容で、川原寺、山田寺、穴太廃寺、崇福寺ほかの塑像・塼仏が多数並んで見応え十分。しろあと歴史館会場は「第2部 藤原鎌足の姿・三島の大織冠信仰」。談山神社と奈良国立博物館の藤原鎌足像や、地域に残る地福寺藤原鎌足像、粉本類など、大織冠像がずらりと並ぶ稀有な機会。眼の描き方に複数のパターンがあるが、瞋怒相の粉本を知ることができ収穫。鎌足隠居地であり埋葬地である三島地域の大織冠信仰の痕跡も緻密に紹介。6世紀の古墳(将軍塚古墳)である大織冠神社(大織冠古廟岩屋)を鎌足墓として、江戸時代に九条家が祭祀を行っていたことも興味深い歴史、図録あり(104ページ、500円)。2館共通。鑑賞後、高槻市西安威の大織冠神社に参拝。どんな山の中かと思ったら、追手門学院と住宅地の開発で頂部以外は削平。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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