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奈良国立博物館「国宝の殿堂 藤田美術館展」、高野山霊宝館「高野山と不思議な話」鑑賞記

5月14日、午後からの取材が、百舌鳥・古市古墳群世界遺産登録推薦の余波でキャンセルになったため、急遽半日代休をとって展覧会巡り。

奈良国立博物館
 特別展 国宝の殿堂 藤田美術館展-曜変天目茶碗と仏教美術のきらめき-
(4月13日~6月9日)

 現在休館中の藤田美術館コレクションの優品を、指定文化財の全件を含んで網羅的に紹介。曜変天目茶碗(国宝)を展覧会のアイコンとして押し出しつつ、奈良に伝来し明治期の混乱の中で流出した仏教美術・宗教文化に関わる資料群を重厚に選定。興福寺大乗院伝来の玄奘三蔵絵、内山永久寺伝来両部大経感得図(前期)、快慶作の地蔵菩薩立像、千体聖観音菩薩立像(興福寺千体仏)、伝西大寺旧蔵の仏像彩画円柱、灯明寺旧蔵四天王像扉絵、東大寺戒壇院伝来十六羅漢図、薬師寺休ヶ丘八幡宮伝来の花蝶蒔絵挾軾、手向山八幡宮伝来の唐鞍などなど。仏教美術の再発見・再評価と、「国宝」保護の営みへの啓発的視点を通底させることで、他機関コレクション展でありながら文化財保護法に基づき設置された仏教美術の殿堂という奈良博の特徴が存分に発揮されていて違和感がないのはさすが。図録あり(286ページ、2300円)。

高野山霊宝館
 企画展 高野山と不思議な話
(4月20日~7月15日)

 山内伝来の数々の文化財を展示し、高野山における祖師や先師、神々、聖地や神器にまつわる伝承や神話を紹介。地蔵院本高野大師行状図画(重文)は大師と狩場明神出会いの場面を展示。竜光院厨子入倶利伽羅竜剣(重文)、伝船中湧現観音像(国宝)、成福院天河弁才天像、影向した姿を描いた宝寿院高野明神像・丹生明神像のほか、正智院道範大徳像、浄菩提院の覚海尊師像、金剛峯寺の応其上人像、豊臣秀次の辞世の句を書いた直筆短冊、江戸時代に雷に打たれて割けた大塔心柱などなど。図録なし。ついでに壇上伽藍の御社にお参り。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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