11月11日
奈良国立博物館
御即位記念 第71回 正倉院展
(10月26日~11月14日) 吉例正倉院展。国家珍宝帳筆頭の七條刺納樹皮色袈裟、次項の赤漆文欟木御厨子を始め、礼服御冠残欠、衲御礼履など聖武天皇着用品や、鳥下立女屏風六扇、乙亥年(唐開元23年〔735〕)製の金銀平文琴、紫檀金鈿柄香炉など豪華な資料とともに、州浜と山形を表す仮山残欠や袈裟付木蘭染羅衣など、作り物や僧衣の稀少な残存事例も紹介。お目当ては伎楽面師子。大仏開眼供養が行われた天平勝宝4年(752)に基永師により作られたことを示す墨書銘あり。躍動感ある造形の最古の獅子頭を、復元品で当初表現を補完しつつ鑑賞。なお仏像館では同じく基永師が同年に製作した伎楽面酔胡従(東大寺蔵)を展示中。図録あり(144ページ、1300円)。概説「正倉院宝物の成立」(執筆内藤栄)では大仏への宝物・薬物献納自体に生前の聖武による成道のための持戒・喜捨の意思が反映しているとする説得力ある新論提示。
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