2月23日
龍谷ミュージアム
特集展示 仏像ひな型の世界
(1月9日~2月9日・ 2月22日~3月22日) 京都仏師畑治良右衛門家に引き継がれた七条仏師の仏像雛形をずらりと並べて紹介。明暦4年(1658)3月康知作の妙心寺花園法皇坐像の10分の1の雛形にはその1ヶ月前の年紀が付されていて、事前の作と判明。ほか四条天皇(康乗作)、東照大権現、慈眼大師、徳川家光(康知作)など幕府筋の肖像のほか、清凉寺式釈迦胸像(康朝作)、東寺御影堂の弘法大師頭部(康傳作)、専修寺の親鸞聖人坐像(康傳)の写しといった特別な像の模刻が含まれるのも正系仏師ならではで、さまざまな僧侶の胸像も頭部のみを取り替えて体部を定型とする造像の現場をうかがわせる。仏師の工房研究や江戸時代彫刻史を大きく進展させるものであり、展示そのものが重要な研究の途中成果報告の体を成す。今後の論文化を期待。京都ならではの重要資料を掘り起こし、信頼を得て寄託を受け、ただちに共有化するという、「公共」の博物館としての活動を同館が果たしていることはとても重要。リーフレットあり。
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