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龍谷ミュージアム特別展「アジアの女神たち」鑑賞記

龍谷ミュージアム
 特別展 アジアの女神たち
(9月18日~11月23日)

 古代アジアの女神信仰の諸相を示しつつ、仏教に組み入れられた女神の展開と、東アジアにおける観音の女神化という観点から展示を構成。紀元前5500年のシリアの土偶から明清のマリア観音、20世紀のインド彫刻まで幅広い資料を集約しつつ、龍谷大学図書館所蔵の多様で豊富な版本経典を各所に用いて、信仰の背景や形の意味を解説する。実光院十羅刹女(十種供養菩薩)立像(平安、重文)、東大寺訶梨帝母坐像(平安、重文)、仁和寺菩薩坐像(南宋)、清荒神清澄寺千手観音像(鎌倉・重文)、蓮乗寺宝塔絵曼荼羅(長谷川等伯ら筆、室町)など仏像仏画も多数。弁才天にサラスヴァティーとドゥルガーの両方が重なっているという指摘(図録論考・森雅秀「サラスヴァティーから弁才天へ」参照)は目からウロコ。経典には見られない東アジアにおける観音の女性化という現象を、女神信仰を観音へと投影・集約した「新しい女神」の形成と捉えることも重要な提起。図録あり(260ページ、2500円)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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