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和歌山市立博物館特別展「加太淡島神社展」鑑賞記

10月17日
和歌山市立博物館
 特別展 加太淡島神社展-女性・漁民の祈り-
(10月9日~12月12日)

 膨大に奉納された人形類で著名な加太淡島神社所蔵の書画と加太沖海揚がり陶磁器が同館に寄贈されたことを受け、そのお披露目を兼ねて同社の歴史と信仰史を紹介。鎌倉時代の大円山形星兜(重文)、南北朝時代の金銅造丸鞘太刀(重文)の周知の指定文化財のほか、海獣葡萄鏡(唐)や瑞花双鳥八稜鏡(鎌倉)など事前調査で見出された資料も紹介。加太沖の海揚がり陶磁器の中核をなすのが中国明代・15世紀の大量の龍泉窯系青磁で、香炉、稜花盤、広口壺、双耳瓶のほか、大量の青磁碗(蓮弁文碗・雷文帯碗)がずらりと120個ほど並んで圧倒的。重文級。漁民が拾得するたび神社に納めたもので、完形品の美品が多い一方で、焼成不良品が含まれていることから明から堺へ輸送途中で難破した船の積荷と推定される。図録あり(116ページ、1500円)。
 県博特別展「きのくにの名宝」とセットでぜひどうぞ。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
仏像の研究者です。
奈良大学の教員だったりもします。

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