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大阪市立美術館「聖徳太子-日出づる処の天子」「社寺縁起」、四天王寺宝物館「四天王寺聖教の世界」、国立民族学博物館「ユニバーサル・ミュージアム」、和泉市いずみの国歴史館 「希う-いのりのかたち」鑑賞記

10月19日
大阪市立美術館
 千四百年御聖忌記念特別展 聖徳太子-日出づる処の天子
(9月4日~10月24日)

 聖徳太子信仰にまつわる重要資料を広汎に集成。聖徳太子絵伝は元亨3年(1323)遠江法橋筆四天王寺本をはじめ、縦長・横長の掛幅装から、絵巻、断簡、略縁起まで総覧するように多数集める。聖徳太子像も二歳像、十六歳像(本展では童形像と表記)、摂政像、勝鬘経講讃像や、二王子を従えた三尊像まで彫像・画像をずらり展示。四天王寺本尊に関連してその模刻像や古代の金銅仏を、太子・観音同体信仰に関連して如意輪観音像を集めるほか、四天王寺の寺史にも目配りしてその重宝や舞楽関連資料までバラエティに富む内容。図録あり(370ページ、2800円)。本展はこの後サントリー美術館に巡回。

 コレクション展 社寺縁起-聖なるファンタジー
(9月4日~10月24日)

 施設改修による休館前に、寄託・館蔵の縁起絵巻を多数お蔵出し。堺市・長谷寺の長谷寺縁起絵巻(府指定)、開口神社の大寺縁起(重文)、大念仏寺本の融通念仏縁起絵巻、館蔵の犬寺縁起絵巻、佐太天神宮の文安3年(1446)芝観深筆北の天神縁起絵巻などなど。図録なし。

四天王寺宝物館
 秋季名宝展 四天王寺聖教の世界
(9月11日~11月17日)

 四天王寺伝来の聖教に関する最新の調査成果を公開。四天王寺勝鬘院で正安3年(1301)に書写された密教儀軌、高山寺旧蔵の顕戒論巻中(11c)、元永元年(1118)三井寺増恵書写の虚空蔵求聞持法、承安元年(1171)に皇慶本を全玄が書写した胎蔵儀軌、大御輪寺経蔵伝来の奈良時代の十一面神呪心経など、重要資料多数。リーフレットあり(19ページ、無料)。宇都宮啓吾「四天王寺の聖教」、同「ヲコト点とは」収載。有益。

国立民族学博物館
 特別展 ユニバーサル・ミュージアム-さわる!“触”の大博覧会-
(9月2日~11月30日)

 資料に触れて情報に接する手法を推進し、その理論化を進めている同館広瀬浩二郎氏とユニバーサル・ミュージアム研究会の実践的取り組みの集大成を展示。博物館的常識にとらわれず、触ることで「触常者」と「見常者」の垣根を越えた異文化コミュニケーションを促進する、開かれた新しい博物館像を提示する取り組み。展示資料は全て触ることができ、現代美術の作品や、研究会のワークショップ作品などのほか、興福寺仏頭、薬師寺聖観音像ほか仏像の原寸大複製もさわって鑑賞できる貴重な機会。図録あり(248ページ、2500円)。図録というよりは、図版の充実した事例報告及びコラム集で、展示のユニバーサルデザインを考える上での道しるべとなるもの。

和泉市いずみの国歴史館
 希う-いのりのかたち-
(10月16日~12月12日)

 和泉市域の文化財の中から、信仰に関わる縄文時代~江戸時代の資料を選んで展示。天授院の銅造如来立像(飛鳥時代)、郷荘神社の狛犬(室町時代)、森光寺大般若経(平安末~鎌倉時代)のほか、仏並・池辺家伝来の資料として、池辺氏出身の10世紀の比叡山僧覚超自筆の修善講式(複製)と、鎌倉時代写本、江戸時代写本を並べるなど、地域の宗教文化に関わる資料を拝する貴重な機会。リーフレットあり(12ページ、無料)。
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大河内智之

Author:大河内智之
「観仏三昧」の主催者です。
和歌山県立博物館の学芸員です。
仏像の研究者だったりもします。

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